無線接続の2.4GHzと5GHzの違いは?

本日のお問い合わせ紹介

2021年8月4日 サポート日誌より 

お客様から、「無線接続をしているが、2.4GHzと5GHzの違いは何か」というお問い合わせがありました。

お客様の環境で、外部からサーバーに接続するためのVPNの設定をしている際に
Wi-Fi(無線LAN)の接続IDが2つあるが、
2.4GHzと5GHzの違いは何かあるのかとのご質問をいただきました。

2.4GHz帯は周波数が低いので、電波が遠くまで届きやすいです。
壁等の障害物に強いので、隣の部屋にも電波を届けることができます。
ただ、電子レンジやBluetooth等、さまざまな機器で使用する周波数なので、
他の機器と電波が干渉すると速度低下を起こしやすいです。
また、別の部屋からの電波の影響を受ける事もあります。
電子レンジ使用中に通信が切れたり不安定になる場合は、
この周波数帯を利用している可能性が高いです。

それに対して5GHz帯は、
Wi-Fi専用の電波なので他の機器が出す電波に影響されにくく
安定して通信を行うことができます。
2.4GHzと比べると、通信速度も速いです。
ただ、電波があまり遠くには届かないことと、
障害物(壁、天井等)には弱いという特性があるので
無線機器を置く場所には注意が必要です。

このように二つの違いについてご説明した上で、
お客様の無線接続を利用されている環境は、
ルーターが部屋のほぼ中央にあることと、電子レンジがあること、
近くに壁等の障害物が無いことを考慮して、
5GHz帯の使用をおすすめしました。

それぞれメリットとデメリットがあるので、
ご自身の環境に合った方を選ばれると快適にインターネットが使用できますね^^

無線通信の周波数帯による違いなどの特徴を知っておくと、無線接続で利用する機器を選んだり、設置する場所を決める際の参考になります。

無線LANの周波数帯とは?

周波数帯とは、無線LAN(Wi-Fi)を行う際の
電波の周波数の範囲を示したものになります。

無線LANにはいくつかの規格があり、
それらに対応する周波数帯は現在3つ(2.4GHz帯、5GHz帯、60GHz帯)あります。
そのうち普及しているWi-Fiルーターの電波規格で使用されている周波数帯が2.4GHz帯と5GHz帯です。
ちなみに、60GHz帯は技術と価格の面でまだ実用化されていませんが、
次世代無線LANとして規格化され、開発が進められています。

2.4GHz帯の電波は、1秒間に24億回の波を描きながら進み、
5GHz帯の電波は、1秒間に50億回の波を描きながら進みます。
2つの周波数帯の電波はどちらも「マイクロ波」と呼ばれており、
周波数が大きいほど、通信速度が高速になるという関係があります。

それぞれの周波数帯による違いを、表にまとめておきます。

周波数帯2.4Ghz帯5Ghz帯
特徴・5Ghz帯に比べて速度が遅い
・電波干渉により通信が途切れやすい
・壁や障害物に強い
・遠くまで電波が届きやすい
・ほとんどの機器が対応している
・比較的安価
・通信速度が速い
・電波干渉が発生しにくい
・壁や障害物越しの通信は苦手
・5Ghz帯に非対応の機器がある
・比較的高価
主な機器電子レンジ、 IH クッキングヒーター、コードレス固定電話、ワイヤレスヘッドホン、Bluetooth機器などパソコン、タブレット、スマートフォン、WEB対応テレビなど

現在、5GHz帯の電波は Wi-Fi以外ではほとんど使われておらず、
他の家電や電子機器が多い環境でも電波干渉が起きにくいのが特徴です。
しかし今後、スマート家電や IoT(※)の普及が進むにつれ、
5GHz帯の電波で通信するデバイスが増えていくと
電波干渉が起きやすくなる可能性はあります。

※ IoT:モノのインターネット。パソコンやスマートフォンといった通信機器だけでなく、
 テレビやデジカメ、HDDレコーダーなどの家電もインターネットに接続されていくこと。

今回の無線接続に関連して、Wi-Fiのシグナルの強度を調べる方法を 3月24日付けのサポートブログでも紹介しました。そちらも参考にしてみてください!

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